2019年3月5日火曜日

3月の全校朝会 つくりたい学校 その3

 先日、3月1日に行われた6年生を送る会は、大変、感動的でした。本当にたくさんの「ありがとう」の言葉が聞かれましたし、会場の体育館が「ありがとう」の気持ちであふれている感じがしました。
 おうちの方からも、「素晴らしかったです。」「涙が出ました。」「感動しました。」「いい子どもたちですね。」「砂山小学校、最高です。」など、ありがたい言葉をたくさんいただきました。「ありがとう」という言葉には、みんなを幸せにする力があるみたいですね。
 ところで、「ありがとう」の反対の意味をもつ言葉は何でしょうか。上の反対は下、右の反対は左ですが、ありがとうの反対の言葉ってどんな言葉でしょうか。
 こんなお話があります。聞きながら、考えてみてください。

 太郎さんは、お寝坊さん、だから、いつもお母さんが起こしてくれます。太郎さんは、おうちで食べるご飯が大好き。カレーライスにハンバーグなど、お母さんの料理は、とてもおいしいです。太郎さんは、自然大好き。休みの日になると、お父さんが公園や山登り、キャンプに連れて行ってくれました。太郎さんは、お母さん・お父さんの子どもだから、そんなことはあたり前だと思っていました。
 それから数年が経ち、太郎さんは大きくなって、一人で暮らすようになりました。朝寝坊の太郎さんは、一人で起きられるか心配です。自分で作った料理は、お母さんの料理と比べると、何か物足りません。遠くまでキャンプに行ったり高い山にも登るようになったりしましたが、お父さんから教えてもらったことが役に立っています。
 一人暮らしを始めて、気付いたことがありました。今まで当たり前だと思っていましたが、お母さんがいたからこそ、朝も起きられたこと、おいしいご飯が食べられたこと、お父さんがいたからこそ、自然を楽しむことができたこと。お母さんやお父さんへの「ありがとう」の気持ちが、しみじみと心からわいてきました。

 「ありがとう」の反対の言葉は、何だか分かりましたか。そうですね。「あたり前」です。「あたり前」と思うか「ありがとう」と思うかは、人それぞれです。
 世界には、食べるものがなく、死んでしまう子どももいます。戦争が起きていて、不安で眠れない国もあります。その国の人たちにとって、お腹いっぱい食べることや安心してぐっすり眠ることは、決して、当たり前のことではありません。
 太郎さんは、お母さんのおかげで朝きちんと起きることができ、おいしいご飯を食べることができました。お父さんのおかげで、自然の楽しさや素晴らしさを知ることができました。みなさんも、きっと、だれかや何かのおかげで、毎日を過ごすことができるのだと思います。
 この砂山小学校では、みんながいて、先生方がいるから、いっしょにいろいろなことを学ぶことができます。おうちの人がいるから、みんなは元気に学校に来ることができます。みんながいるから、砂山小学校が楽しくなります。みんながいるから、砂山小学校がおもしろくなります。砂山小学校があるから、みんながここにいます。
 おうちの人のおかげ、みんなのおかげ、砂山小学校のおかげですね。おうちの人、みんなにも、学校にも、ありがとうの気持ちです。
 今年度もあと1か月となりました。これからも、みんなで「ありがとう」の言葉いっぱいの砂山小学校にしていきましょう。みんながしっかりと聞いてくれたおかげで、私は今日もお話しするができました。どうもありがとう。
 以上で、終わります。